写真初心者が『写真を撮りたくなったら読む本』で学んだこと|前編
2026/06/08

はじめに
5年ほど前、勢いでNikonのミラーレスカメラ「Z50」を買いましたが、実際に使ったのはAUTOモードで数回撮ったくらい。しばらくすると満足してしまい、そのまま部屋の片隅で静かに眠っていました。
その後、子どもが生まれたこともあり、「せっかくなら日々の何気ない瞬間をいい感じに残したい」と思うようになったものの、カメラの知識がほとんどなく、何をどう撮ればいいのかわかりません…。
そこで今回は、2021年に株式会社ボーンデジタルから発行された『写真を撮りたくなったら読む本』を読みながら、写真について勉強してみました。思ったより内容が長くなりそうなので、記事は2回に分けてまとめます。まず今回は、「構図」と「レンズ」についてです。
構図
カメラの設定を覚える前に、まず知っておきたいのが「構図」です。
構図とは、写真の中で「何を、どこに、どの大きさで、どう見せるか」を決めることです。撮影者が何を伝えたいのかを形にし、写真にストーリーを与える要素でもあります。
構図にはさまざまな手法がありますが、ここでは本を読んでいて個人的に印象に残ったものをまとめておきます。
縦撮り・横撮り

縦長の写真は「ポートレートフォーマット」と呼ばれます。
縦で撮ると、見る人の視線は上下方向に動きやすくなるため、人物の全身や立ち姿を見せたいときによく使われるフォーマットです。
一方、横長の写真は「ランドスケープフォーマット」と呼ばれます。
横で撮ると、見る人の視線は左右方向に広がりやすく、写真全体を眺めるような見方になります。こちらは風景や広がりのあるシーンを撮るのに向いているフォーマットです。
リーディングライン

リーディングラインは、写真の中にある「線」を使って、見る人の視線を主役へ導くテクニックです。
たとえば、奥へ向かって伸びる電車のレールや道、木の枝、岩肌の割れ目など。意識して探してみると、リーディングラインになりそうなものは意外と身近にあります。
基本的には、印象的なリーディングラインが1本あれば十分です。特にフレームの端から入り込む線は視線を引き込みやすいため、主役へ自然に目を向けてもらいやすくなります。
縁取り

縁取り、いわゆる「フレームインフレーム」は、被写体のまわりに枠となるものを取り入れ、見る人の視線を主役へ集めるテクニックです。
窓やドア、トンネルなどの開口部を利用すると、自然なフレームを作れます。視線を整理しやすくなるので、情報量の多いシーンを撮るときに効果的です。
フレームの形は、丸でも四角でも問題ありません。「枠のように見えるもの」があれば使えるので、身の回りを見渡してみると意外と活用できる物が多いはずです。
三分割法

三分割法は、写真の画面を縦横それぞれ3分割し、その線や交点に主役を配置するテクニックです。
被写体を真ん中に置かなくても、自然なバランスを作りやすいのが特徴です。なんとなく主役を中央に置きたくなりますが、少しだけ位置をずらすと写真に余白が生まれます。
もちろん、代表的な構図はほかにもたくさんあります。ただ、構図に固執しすぎる必要はありません。本書でも「時には意味を持ってルールを破るのも効果的」と述べられています。
構図は絶対に守るべき決まりというより、「写真を良く見せるための道具の1つ」くらいに考えるのが丁度良さそうです。
レンズ
レンズは、焦点距離を変えられるかどうかという観点で見ると、「ズームレンズ」と「単焦点レンズ」に分けられます。厳密にはもっとさまざまな分類がありますが、まずはこの2つを覚えておけば問題ないでしょう。
焦点距離と画角

焦点距離とは、レンズの中心からイメージセンサーまでの距離のことです。レンズに書かれている「24mm」や「50mm」といった数字が、焦点距離にあたります。一方で画角は、レンズ越しに見ることができる範囲のこと。
ざっくり言えば、「焦点距離 = レンズに書いてある数字」「画角 = その数字で実際に写る範囲」と覚えておけばOKです。
焦点距離が短いレンズは、画角が広くなります。
広い範囲を写せるため、被写体は遠くにあるように見えます。また、周辺のディテールも写真の印象に大きく関わってくるため、主役だけでなく、そのまわりにも注意を向ける必要があります。距離が長く見える効果もあるため、遠近感が強調されやすくなります。
反対に、焦点距離が長いレンズは、画角が狭くなります。
遠くの被写体を近くにあるように写せるのが特徴です。さらに、距離が圧縮されているような見え方になり、写真の中の要素が平坦に見える効果もあります。
センサーサイズ
あるカメラでは広角っぽく撮れる焦点距離でも、別のカメラでは望遠っぽい画になる場合があります。これは「センサーサイズ」の違いによるものです。
センサーサイズが小さいほど、同じ焦点距離でも写る範囲は狭くなります。たとえばNikon Z50はAPS-Cサイズのセンサーなので、フルサイズのカメラと比べると、約1.5倍望遠っぽく見えます。つまり、50mmのレンズを付けた場合でも、フルサイズ換算ではだいたい75mmくらいの見え方になります。
さいごに
今回は「構図」と「レンズ」についてまとめました。構図は美術やデザインにも通じる部分があり、思っていた以上に奥深い世界だと感じました。
一方でレンズについては、やや専門的な内容も多めです。初心者のうちは、「焦点距離を変えられないレンズもあること」と、「焦点距離が短いほど画角は広く、長いほど画角は狭くなること」を押さえておけば十分かなと思います。
次回は、カメラの基礎を学ぶうえで避けては通れない「露出」についてまとめていきます。



