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人格が環境をつくる。ジェームズ・アレン『原因と結果の法則』

  • 執筆者の写真: のろ
    のろ
  • 5 日前
  • 読了時間: 4分

目次


はじめに

「環境が人格をつくる」とよく言われますが、果たして本当にそうでしょうか

デール・カーネギーやアール・ナイチンゲールといった自己啓発作家たちにも大きな影響を与えた“ある法則”を知れば、その考え方が少し揺らぐかもしれません。


最近、「本当にこの大人たちついて行って問題ないのか?」「このまま年を重ねたらこんな風になるのか?」と不安を感じます。そこで、超メジャーなビジネス書籍を読んで、彼らがいる現在位置と理想像でどこまで違っているか検証してみたくなりました。


今回はその第四弾。2024年12月にサンマーク出版より発行されたジェームズ・アレンの『新装版 「原因」と「結果」の法則』を読んだのでまとめてみました。




環境と人格の関係性

人はしばしば、自分の人格は環境によってつくられたものだと考えがちです。

しかし本書では、それは誤った認識であり、むしろ「人格こそが環境をつくる」という考え方が一貫して主張されています。


著者ジェームズ・アレンは、

「”人格という原因”があり、”環境という結果”がある」という法則は、どんな状況下でも揺らぐことはないと断言しています。


環境と人格の関係性



思いとは何か

本書では植物を例として、「心・思い・行動・感情」の関係を以下のように説明しています。

  • 心=庭(知性で耕す)

  • 思い=種(自分の意志で選ぶ)

  • 行い=花(その種から咲く結果)

  • 感情=果実(花の後に実る収穫物)


思いとは何か

アレンは、「思いが人格を形成し、行いが環境をつくる」と説いています。

思いの種は自ら選ぶことができますが、庭が整っていなければ、育たない種もある。つまり、知性や心の状態も重要ということです。


また、咲いた花や収穫した果実が、自分が望んでいるものと異なる場合、それは蒔いた種が間違っていたに他なりません。

だからこそ、「どんな思いを抱くか」を自覚的に選び、慎重に種を蒔くことの大切さが強調されています。




人生に目標は必要不可欠

この世には、目標を見失い、どこに向かえばよいのか分からないまま、人生の海原を漂っている人が少なくありません。目標がないと、小さな疑いや不安に心が支配され、物事を前向きにとらえることが難しくなっていきます


だからこそ、人生において目指すべきゴールを定めることは、とても重要です。明確な目標がなければ、充実した人生を歩むのは難しいでしょう。


とはいえ、すぐに大きな目標が見つからないこともあるでしょう。

そんなときは、「まずは目の前の“やるべきこと”に集中する」ことが大切だと、アレンは助言しています。




目標を達成するためには

目標に向かうために、人は「思い」という種を、自らの心の庭に蒔いていきます。そして、その思いが目標としっかり結びついたとき、強力な力を持ち始めます


目標を達成するためには

目標にふさわしい思いを何度も心に宿し続けることで、次第に自分を律する力が高まっていきます。やがて自分を完璧に管理できるようになり、内面に穏やかさを持つことができます。それはまさに知恵の極致であり、人生における究極の到達点のひとつと言えるでしょう。、




成功には犠牲も生じる

目標を描き、そこに向かって努力を重ねていけば、それは確実に現実となります

多くの人は「結果」ばかりに目を向けがちですが、結果とはあくまで「努力」という原因によってもたらされるものです。つまり、努力の大小によって、得られる結果も大きく変わります


犠牲なしに成功をつかむことはできません。

その成功を本気で望むなら、どれだけ欲望を手放せるか、そしてその努力をどれだけ継続できるかが非常に重要です。




さいごに

前回読んだ『アイデアのつくり方』と同様、本書もかなりコンパクトな内容でした。このボリュームで、この充実感。最高です。


本書で語られる法則は、世に出回っている自己啓発書の源泉となる考え方だと感じました。自己啓発書を読んでみたい人の一冊目には、ぜひこの本をオススメしたいです。




参考サイト

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