人生の質を向上させる『メモ・ノートの極意』
- のろ

- 6月5日
- 読了時間: 5分
更新日:8月8日
はじめに
日常生活の中で、「あれ?さっきまで覚えていたのに…」という場面に遭遇することは珍しくありません。
もしメモを取る習慣があれば、こうした場面でもきっと役立つはずです。
ところが、実際にはメモを習慣化できていない人も多く、せっかく閃いたアイデアの糸口を逃してしまっていることもあるのではないかと思います。
今回は、ぱる出版から2022年8月に発行された、弓削徹の『メモ・ノートの極意』を読んだのでまとめてみました。
メモを取る必要性
結論から言うと、メモを取るのはアイデアを生み出すためです。
仕事だけでなく、日々の生活の中で生じる問題を解決することこそがアイデアの役割であり、アイデアがなければ生活の質を高めることはできません。

アイデアを生み出せる人は、必ずメモを取る習慣を持っています。
記憶力が優れている人は、物理的にメモを取らない場合もありますが、必要な情報をいつでも取り出せるように意識的に頭の中を整理しているはずです。その点で、本質的にはメモを取る行為と変わりありません。
近年はスマートフォンの普及により、メモを習慣化するハードルは以前よりも下がっています。
スマホは紙とペンよりも持ち運びやすく、情報量が増えても利便性が損なわれず、検索性にも優れています。
また、写真や動画はテキストより多くの情報を短時間で記録できるため、情報保管の質も格段に向上しました。

アイデアを生み出す方法
新たなアイデアを生み出す際には、あらかじめ枠組みとなるパターンを作り、その中に当てはめて考える方が発想しやすくなります。
パターンというハードウェアに対し、アイデアというソフトウェアを入れて思考を巡らせるイメージです。
パターンの例として、「水平思考式」を紹介します。
水平思考とは、論理的に順序立てて考える垂直思考と対照的な思考法で、既成概念にとらわれず発想を自由に広げていく手法です。
具体的な手順は以下の通りです。
物事の特性を洗い出す
一つの特性に絞って変化させる
現状の不足や不満が解決できないか考える

メモとノートの違い
本書では、メモとノートの役割について明確に定義しています。
基本的には、情報を「メモで拡散し、ノートで集約する」といった考え方です。
定着する前の一時的な記録が“メモ”の役割です。
メモは習慣的に取ることが前提であり、いつどこにいてもメモできる環境を整え、瞬間的な閃きを逃さず記録することが重要です。
一方で、定着させるための長期的な保管が“ノート”の役割です。
ノートは特定分野の情報を一元化し、扱いやすくするためのツールです。メモとは異なり、情報をきちんとカテゴライズして整理することが求められます。

少し分かりづらい例えかもしれませんが、もし脳がCPUだとすれば、メモはメモリ、ノートはストレージにあたります。
メモの取り方
繰り返しになりますが、メモは日常の中で瞬間的に生じる些細な閃きを、その場ですぐに記録することが重要です。
メモに書き留める内容は、どんなに些細なことでも構いません。
そのときは不要だと思ったことが、後になって役立つこともよくあります。また、メモした内容が直接役に立たなくても、新たな視点や発想への糸口になるかもしれません。
本質的ではないと感じることも、とりあえず書き留めておくことに意味があります。
本書では、「早くメモを取るヒント」として、以下の5つを挙げています。
記号を使う(強調や見出し、矢印など)
画数の多い言葉はカナ表記
頻出単語は1文字目のみ表記
漢字の書き順を守る
追いメモで補足する
ノートのまとめ方
ノートは、メモの情報をまとめる場所でもあります。
メモに書き留めた情報のすべてが有効とは限らないため、取捨選択しながら整理してまとめることが大切です。
ノートにまとめる際は、適切な言葉で明確に記載し、解釈に齟齬が生じないようにしなければなりません。
主語を書く
一文を短くする
逆説を多用しない
これらのルールを意識することで、より明確な文章になります。
メモは書き留めることが目的ですが、ノートは情報をすぐに取り出せることに意味があります。
そのため、ノートは1冊ごとに分野を分けたり、ページの順序や付箋を活用したりして、常に整理されている状態を保つことが重要です。
さいごに
メモの役割を再認識する良いきっかけになりました。
日常的にメモを取る習慣がある人でも、ノートなどにまとめるところまで実践している人は、案外少ないのではないかと思います。この機会に、ノートへのまとめも積極的に取り入れたいと感じました。
私はスマホでメモを取ることが多いですが、デジタルツールは手書きに比べると図解が難しく、記録には便利でも、理解にはやや不向きだと感じます。
どちらのツールも一長一短があるので、上手く使い分けることが大切ですね。


