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林健太郎『ごめんなさいの練習』|謝ることの価値を再認識

はじめに


世の中を見渡すと、「ごめんなさい」と素直に言えない人が多いことに驚かされます。

幼いころ、挨拶や感謝、謝罪の言葉が大切だと教えられてきました。
しかし、その大切さを教えてくれた大人たちの中にも、いつの間にかそれを忘れてしまった人が少なくありません。

今回はその初心を忘れないために、PHP研究所から2024年9月に発行された、林健太郎の「ごめんなさいの練習」を読んだのでまとめてみました。

「ごめんなさい」の種類


「ごめんなさい」には、「大きなごめんなさい(誠に申し訳ございません)」と「小さなごめんなさい(不快に思ったらごめんね)」の2種類があります。

ごめんなさいの種類

特に、小さなごめんなさいをこまめに伝えることで、大きなごめんなさいを未然に防げる場合があります。

また、小さなごめんなさいの目的は「相手をケアすること」にあります。
自分の過失に対して謝るのではなく、相手を不快にさせてしまった事実に対して謝ることを意識すると、謝る際の抵抗感も少なくなるでしょう。

「ごめんなさい」を伝える際は、気づいてから謝るまでの時間をできる限り短くすることが重要です。
そのためにも、小さなごめんなさいを積極的に活用しましょう。

なぜ「ごめんなさい」が言えないか


著者の林氏は、人間は本来「ごめんなさい」を言いたくない生き物だと述べています。

謝るという行為は、人生経験とともに身につけていくスキルであり、意識して磨かなければ衰えていきます。

心の奥底にある「謝りたくない」という感情に負け、楽な方へ流れてしまうと、次第に謝る力を失っていくわけです。

「ごめんなさい」の正体


「ごめんなさい」を伝える行為は、「あなたとの関係を続けたい」という意思表示です。
他者との関わりが欠かせない人間社会において、謝ることはまさに必須のスキルと言えるでしょう。

ただし、謝る際に相手からの見返りを求めてはいけません。
「許してもらうために謝る」という動機は、「ごめんなさい」を伝える上で極めて弱い動機です。
相手の気持ちを収めるためではなく、自分の気持ちを抑えるために謝ることを意識しましょう。

また、「ごめんなさい」は「可愛らしさ」と相性抜群です。
少し意識しているだけで、思いがけない効果を得られるかもしれません。

「ごめんなさい」のステップ


「ごめんなさい」のステップは以下の通りです。

ごめんなさいのステップ

謝るという行為は、とても疲れるものです。
また、先述の通り、謝る際の動機は他人軸ではなく、自分軸であることが重要です。

もし謝る過程で心が折れてしまった場合は、「相手との関係を続けたいか」を自分に問いかけ、時には諦める選択をしても良い、と本書には記されています。

相手にイラッとした時の対処法


本書の趣旨とは少し異なりますが、興味深い内容だったので紹介します。

相手の言動にどうしても腹が立ったときは、相手の事情を想像してみると、心が少し落ち着くかもしれません。

「家庭がうまくいっていないのかもしれない」
「試験を控えていて余裕がないのかもしれない」
と考え、それがその時点での相手の精一杯だと思い込むことで、多少許せるようになることもあるでしょう。

さいごに


「ごめんなさいのステップ」は、自分が普段何気なく行っている行動を的確に言語化しており、とても納得できました。

ただし、本書の内容はあくまで座学です。
実際に謝る場面では、あまり意識しすぎない方が良いかもしれません。

結局のところは熱量こそが何よりも重要だと思います。

参考サイト