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働く喜びとは何か?リクルート調査『日本の...

働く喜びとは何か?リクルート調査『日本の“働く”の現在地』まとめ

はじめに


私の個人的な働く理由は「生きていくために必要な資金調達」なので、仕事に多くを求めたり、成長して成功したいというような強い欲求はありません。

この考え方を特に少数派と思ったことはないですが、ふと実際に社会に出て働いている人は、どんなことを想いながら毎日を過ごしているのか気になりました。

株式会社リクルートでは、2013年より毎年、全国の15歳~64歳の就業者約5,000人~12,000人を対象に仕事に関するアンケート調査を行っています。

その11年分の調査結果を基に、2024年4月23日に同社から、働く人の喜び実感の状況やその影響要因の変化についてのレポート「日本の“働く”の現在地」が発表されました。
今回はこちらのレポートについてまとめてみました。

「働く喜び」を感じている人の推移


「働く喜び」を感じている人の割合は、2017年を境に変化しています。
2013年以降、5年間にわたり減少傾向が続いていましたが、2018年に増加へと転じ、その後は42~44%の範囲で推移しています。

11年間の調査結果を見ると、「働く喜び」を実感している人が減少し続けているわけではないことが分かります。

レポートでも触れられている通り、この11年間で法律やガイドラインが見直され、社会の在り方は大きく変化しました。

特に2018年に成立した働き方改革関連法は、ワークライフバランスの改善に一定の影響を与えていると考えられます。

果たして「働く喜び」は必要か?


アンケートでは毎年、約80%の人が「働く喜びは必要」と回答しています。

「働くと聞いて思い浮かぶ言葉」という問いでは、「報酬」「生活」「お金を稼ぐための手段」といった現実的な回答が、毎年上位に挙がっています。

理想としては、働きながら喜びを感じたい。
しかし、現実はそう甘くないため、ある程度割り切っている人が多いのが実情でしょう。

また、「生きがい」や「やりがい」といった回答も一定数見られます。
仕事とプライベートの境界が曖昧になりつつある中で、仕事を自己実現や自己肯定感の源泉と捉えている人も少なくないことがうかがえます。

「働く喜び」を感じるために必要な不安


「キャリアの不安」には、取り除くべきものと、健全に機能するものの2種類があります。

「不安を非常に感じる」「不安をまったく感じない」といった極端な状態では、働く喜びを感じにくい傾向にあります。

そのため、従業員が自らのポテンシャルを最大限に発揮し、充実感を得るためには、適切な挑戦と成長の機会――すなわち、適度な不安を伴う環境が重要です。

私の好きなアニメ『PSYCHO-PASS』第1シーズンでも、槙島聖護がユーストレス欠乏性脳梗塞の件で、次のように述べています。

「適度のストレスは好ましい効果もあるとされてきた。いわゆる人生の張り合い。生きがいと言い直しても良い。」

組織として取り組むべきこと


従業員が能力を最大限に発揮し、主体的に仕事へ取り組み、周囲とのコミュニケーションも良好である――こうしたウェルビーイングの高い組織は、成果も高い傾向にあります。

また、所属する人材が成長し続けている組織ほど、成果やパフォーマンスにも良い影響が表れやすいことが示唆されています。

こうした関係性を踏まえると、「組織開発」や「人材育成」に戦略的に取り組むことは、組織全体のパフォーマンス向上を実現するうえで非常に重要だといえるでしょう。

「働く喜び」を構成する要素


「働く喜び」は、以下の7つの要素で構成されています。

生き生き働くための7つの要素

信頼関係

学び・成長

役割・居場所

快適な環境

顧客の期待・感謝

必要な収入

社会的影響

この起点となるのが「信頼関係」です。
信頼関係という土台なくして、働く喜びを得ることはできません。

さらに「快適な環境」は、「社会的影響」や「学び・成長」と強い関連性を持っています。
快適な環境下では、意義や学びを通じた成長を求めるようになり、その結果、顧客や組織への貢献実感が生まれます。

また、「働く喜びを感じている人」と「感じていない人」との間で最も大きな差が見られたのは、

  • 好きなことに関われている

  • 落ち着いて今の仕事を続けられる

  • 希望する場所で働けている

  • 人間的に成長しているという実感がある

  • 職場に自分の居場所がある

の項目です。

これらの結果から、職場が心地よい場所であるか、そして仕事を前向きに捉えられているかが重要な軸であることが分かります。

さいごに


暗い気持ちになるかもと思いながら読み始めましたが、全体を通して前向きになれる明るい印象でした。

新鮮さがある情報があったわけではなく、何となくそうだろうなと思っていたことが、実際の調査結果から数字という根拠を持って伝わってきました。

OWNDAYSの田中修治氏も「”知っている・できる・やっている”は全くの別物」といった言葉を残していますが、理解したうえで継続した実行を維持することで、状況は好転していくのではないかと思います。

参考サイト