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WordPressの基本的な仕組みをざっくり解説(後編)

  • 執筆者の写真: のろ
    のろ
  • 7 日前
  • 読了時間: 3分


はじめに

WordPressは、世界中で広く使われているCMSです。今回、仕事でWordPressを扱う機会があり、必要に迫られて基本的な構造や仕組みを調べてみることにしました。


ただ、私はコードを書くエンジニアではないため、開発担当者とのやり取りをスムーズにするために、最低限の用語や概念を理解したいという気持ちが出発点です。


この記事では、私と同じような立場の方に向けて、WordPressの基本をざっくり整理しています。分量が多くなったため、前編・後編の2回に分けてお届けします。




WordPressの設計思想

WordPressは、ページの種類に応じてテンプレートファイルを使い分け、共通部分はパーツ化して呼び出すことで効率よくページを構築する仕組みです。

WordPressの設計思想



WordPressのテンプレートファイル

WordPressにおけるテンプレートファイルとは、「どの内容を、どんな構造で、どんな見た目で表示するか」を決めるPHPファイルのことです。


表示するページが、動的な情報を一覧で見せるものか、静的な情報を固定で表示するものかといった役割に応じて、適切なテンプレートを配置する必要があります。

代表的なテンプレートファイルは以下の通りです。


  • 一般(ページの種類に応じたテンプレート)

    • front-page.php=サイトのトップページ

    • page.php=固定ページ

    • home.php=投稿一覧ページ

    • category.php=投稿のカテゴリーページ

    • tag.php=投稿のタグページ

    • single.php=投稿の詳細ページ

    • archive-[投稿タイプ].php=指定された投稿タイプ専用の一覧ページ

    • taxonomy-[タクソノミー名].php=カスタム分類専用の一覧ページ

    • single-[カスタム投稿タイプ].php=カスタム投稿タイプ専用の詳細ページ

    • search.php=検索結果ページ

    • 404.php=ページが見つからない場合

    • index.php=最も基本的なテンプレート(上記すべてに該当しない場合に使用)


  • 共通(パーツとして再利用されるテンプレート)

    • header.php=ヘッダー

    • footer.php=フッター

    • sidebar.php=サイドバー


  • 管理用(機能や設定を扱うファイル)

    • functions.php=テーマの機能・設定・カスタム投稿・関数などを定義




テンプレートファイルの命名規則と優先順位

WordPressのテンプレートは、single.phpやpage.phpなどの基本ファイルをベースに、-スラッグや-カスタム名、-IDを組み合わせることで画面ごとに切り替えられます。より具体的なファイル名の方が優先して表示されます。

テンプレートファイルの優先順位



タクソノミーとカスタムフィールド

WordPressの投稿を理解するうえで、タクソノミーとカスタムフィールドの仕組みを把握することは非常に重要です。


タクソノミーは、投稿をグルーピングするための仕組みで、検索や絞り込み、一覧表示などに活用されます。一方、カスタムフィールドは投稿に追加の属性を持たせるための仕組みで、投稿ごとに異なる値を表示したい場合などに便利です。


タクソノミーとカスタムフィールド

データ構造の観点で見ると、タクソノミーは外部キーを通じて値を参照するマスタデータ型の設計であるのに対し、カスタムフィールドは各投稿に対してカラム(キーと値のペア)を直接追加する冗長な構造になっています。




さいごに

今回の後編では、『WordPressオリジナルテーマ制作入門』を参考に、WordPressの設計思想をはじめとしたテンプレートファイルの基本的な概要をまとめました。

前編・後編を通じて、WordPressの全体像が少しでもつかめていれば嬉しいです。今も現役で使われ続けているCMSなので、これからさらに理解を深めていきたいと思います。




参考サイト

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